にーはお。
紋浪です。
前回
ダラダラと中国に行けなくなって、でも4年ぶりにいくことになったということを書いた。(雑すぎるまとめ)
さて、今回はビザ申請のお話である。
実は私は今回自分でビザ申請をするのは初めてで、かなり緊張している。
2018年中国にいた頃は、危うく私のこの「紋浪ちゃんの覚書き」と言うブログを「中国パパ活愛人日記」に書き換えようとしやがったボスの権力と人脈と闇の力によってビザが降りていたので、
真っ当にしっかり自分で書類を揃えて申請するのは今回が初めて。
ボスについて知りたくなった人はこの辺りを読んでくれたらいいんじゃないかな。
知ってもいいこと一つもないけどね!
ウオッカ10杯分くらい自分に酔いしれて綺麗にまとめてるけど、とんだ変態オヤジに騙されかけてたもので、その節お世話になった中国人にはマジで謝りたいし改めてお礼を言うべきだろう。
話を元に戻す。
とにかく、情報をTwitterや知恵袋から拾い集めてきて調べたところ、
まずビザを取る前に、
航空券→中国に入る航空券と中国を出る航空券の
便名の記入をしなければいけないから。
ホテルの予約証明書→中国でホテルを取ったという証明書の提出が必要。もしも友達の家に泊まるなら、その友達に招聘状を作ってもらうこと。
この二つが必要ということから、
航空券とホテルを押さえた。
まーた、このホテルっつーのがめんどくせえんだよ。
それが、
中国、外国人が泊まれるホテルとそうじゃないホテルがある問題。
中国では、外国人は中国についたら48時間以内に最寄りの公安に居留許可を届け出ないといけないんだけど、じゃあ外国人がいつもそんなめんどくさいことしてるかと聞かれたら当然そうではない。
じゃあ誰が公安にこれを出してくれてるのかというと、ホテルがまとめて出してくれているのである。
ただ、中国の制度上(私もよくわかってないけど聞いた話を繋ぎ合わせるに)、この外国人を泊める手続きをホテルがやるにはホテルが特別な許可を取らないといけないらしく、
この許可を取ってるホテルは外国人を泊めてくれるけど、取ってなければ泊めてはもらえない。
そして、さらにややこしいのは
中国言ってることとやってることがバラバラ問題。
我ら外国人サイドもこのように中国のすべてのホテルが外国人を受け入れてくれないということはわかっているので予約時にかなり気を使って外国人が泊まれるかどうかを確認しながらホテルを探す。
の、だが。
ホームページに外国人okと書いてあっても、
現地に着くと平気で無理です!と言われる。
さらにひどい時は電話で確認したのに、
「あの答えは間違えだったヨ!」
と言われて外に放り出される。
ちなみに、私も過去に放り出されているよ!
↑
その追い出された時の日記。
…とにかく。
学生時代と違って時間に限りもあるし、中国にいる時間を1秒も無駄にしたくないので、
確実に泊まれるホテルを探すべく私は普段はあんまりしない手を使うことにした。
目には目を、歯には歯を、中国人には中国人を。
というのは、私が昔作った言葉だけれども。
中国に住んでる中国人の友人たちに、
予約しようとしてるホテルに電話してもらい、
しっかりはっきり「外国人が泊まれるホテルなのか?」と確認してもらうことにした。
なぜか知らんけど、私が自分で問い合わせて、
「あ、やっぱり無理だったテヘペロ☆」
みたいなことが発生したことは数多くあるけれど、
中国人に頼んだ場合こういうことになったことは今までに一度もないので、ここはお願いすることにした。
てなわけで。
wechatを手に取って、中国の友人たちにこのホテル問題に対して救援を求めたところ浮上する
中国人、人の話を聞かないで好き勝手勧める問題
に直面する羽目になった。
まずは、連絡を取るならこの人。
広東の先生!!
広東の先生とは、私が大学5年生の時に王将でバイトをしていた時に出会った中国の大学の先生である。
1年間だけ研究の為に日本の京都の大学に来ていて、店長の建てたマンションに住んでいた。
日本人と日本と日本語を研究者として研究している先生は、チャイナなコミュ力を遺憾なく発揮しあっという間に店長を骨抜きにし、バイト生だった私は今時珍しい中国大好き女子大生だったこともあり、先生から中国語を習い、私は先生の論文の手伝いをしていた友達のような先生のような人である。
先生があんまりにも、自分の地元広州に来い来いと言うので、広州にも会いに行ったし、
なんなら店長を連れて行ったこともあった。
ネイティブレベルの日本語を自由自在に操り、
うっかり日本人と間違えそうになるが、
彼の脳みそにインプットされてるのは間違えなく中国人脳回路である。
今回、処理水の件や、独裁体制の強化や反日の空気も私が最後に中国に行った2020年1月2日よりも確実に日中関係が悪くなっているのと、
現地の空気感が全くわからないので、
上海以外は全て知り合いがいる街に絞り込んで渡航先を決めた。
故に、先生がいる広州は10日のうち4日を過ごす滞在先なので、ここのホテルを抑える必要がある。
と、いうわけで。
いくつかめぼしいホテルを見つけてきて、
wechatで先生にメッセージを送ってみる。
「先生〜!紋浪です!1月中国行くんですけど、観光ビザ申請のためにホテル予約しないといけないんです。だから、ちょっと面倒ごとですみませんが、この三つのホテルでどこが便利かと、外国人が泊まれるかどうかホテルに確認していただけませんか…?」
「紋浪さんー!久しぶりですね!え!中国来ますか?広州ですね!歓迎歓迎!どこ行きます?何食べます?私のおすすめは…!」
「そうなんですけどまずホテルを、」
「この前行った時は〇〇ってレストランに行きましたけど、紋浪さんあそこ好きでしたよね!また行きますか?」
「ホテルを………」
お得意の「話を元に戻す」
が一向に発動できない。一向に話が元に戻らない。
私が5回目くらいの「ほてる…」といったところで、
「え!ホテルなんていいですよ!私の家に泊まりなさい!部屋余ってるから!子供や妻も喜びますよ!」
でたでたでた!
「いや、ホテルがないとビザが取れないのでとりあえず予約しないといけなくて…」
「じゃあビザ取れたらホテルキャンセルしちゃえばいいですねー!」
全く話が通じてない気がするが、
とにかく観光ビザ申請にはホテルの予約証明が必要だと言うことは理解してくれたようで、
外国人が泊まれるかどうか確認してくれた。
と、言うわけで。
広州のホテルについては先生の家からめちゃくちゃ近いところを、お勧めしてもらえたのでとにかくそこを予約した。
中国人は人と人の距離が非常に近い。
若い世代は変わってきてはあるものの、
彼らは1人である時間を必要としない人はまだまだ多く、こうやって気軽に家に誘ってくれるのである。
ただ、家に泊まった場合全ての旅程はコントロール不全となり、中国人の思うままによくわからない観光地や果ては彼らの友達や家族巡りをすることになり、最後はよくわからない円卓を囲むことになるのである。
今回のテーマは、オトナ女子のオシャレな女子旅なので円卓と親戚巡りは勘弁願いたい。
彼らの辞書にちょっとあって夜ご飯だけチャチャっとと言う言葉はおよそ存在せず、
会うとなれば早朝朝ごはんから深夜までおよそ14時間くらいをピタピタにくっついて過ごすことになるのである。
ただ、私は結構寂しがり屋なのでこういうゼロ距離で容赦なく巻き込んでくれる彼らの懐の深さと適当さが大好きだ。
大好きだけど、なんにせよ広州で服買ったり変なところも行きたいので、(中国人なら見向きもしないような現地のスーパーとかゆっくり見たい!)4日ピタピタは困るけど、何日間は多分ホテルをキャンセルして先生の家にお世話になろうと思った。
さて、次。
無錫氏
この子は、中国企業に中国から大阪に派遣されてる中国人駐在員である。
仕事でメンヘラ拗らせてめちゃくちゃに酒を飲む私に中国の殺人的な飲みニケーションで身につけたアルコール処理能力で付き合ってくれるかけがえのない私の社畜仲間である。
大阪で出会ったけど、中国語の標準語の発音がべらぼうにいいので、中国語も教えてくれる人である。
彼がちょうど旅行に行く時は無錫にいるらしいので、せっかくなので行ったことない無錫を案内してもらおうと思いついて、
「無錫行きてえなあ。むしゃくしゃしてるだけに?」
と言ったところ、
私のしょーもないギャグは完全に無視されたものの。
仕事柄取引先の日本人のビザを下ろしまくってる経験からどうやってビザ申請をすればいいのか事細かに教えてくれた。
「本当に無錫きてくれるの?」
「うん!行ってみたい!」
「10日は無錫は長いと思うけど、ゆっくり観光しよう!」
「…!?」
なんで10日全部無錫になってるんだ!
違う違う!
さらっと勝手に私の旅程表を無錫一色に書き換えようとするのを阻止して、無錫氏の仕事が休みの日を聞き出して、無錫に行く日を決定する。
さあ次はホテルである。
先ほど広東の先生にお願いしたように、
無錫の外国人が泊まれるホテルを調べてもらおうとすると、
「え!ホテルなんていらないよー。僕のマンションに泊まればいいじゃない!部屋余ってるよ!」
いや、そりゃダメだろ!
広東の先生の場合はご家族がいるのでホームステイだが、無錫氏は独身男性である。
「いや、そりゃ悪いよ。無錫のホテル泊まってみたいし」
「えええ!無錫のホテルなんて普通だよ!うちに来なよー!」
誤解を招かないようにしっかり書いておくけれど、この場合彼に悪い感情はないのである。
単純に、ホテル高いし、航空券も高いし、
うちに泊まれば安いし、なんかあったとき助けてあげられるし、という善意の塊のような申し出なのだ。
とりあえずこれもまた、果てしない攻防の後で全く同じ結末で
「まあ、ビザ取れたらキャンセルすればいいし。
キャンセル無料のホテルで外国人泊まれるのはここだから、ここにしたら?ビザ取れたら教えてねー。」
と言うひと言を聞いて、
私は絶対にギリギリまでビザが取れても言わないことを決意した。
勝手にキャンセルされたらたまったもんじゃないからである。
とにかく、どっと疲れながらも広東の先生と無錫氏のおかげでなんとか外国人が泊まれるホテルを予約して、ホテルの予約書と飛行機のeチケットを手元にそろえたところで。
いよいよ本番のビザセンター予約である。
それにしても。
中国とはなんとめんどくさい国なのだろうか。
少なくとも今の中国は観光で行くにはある程度の中国語と中国人の手助けがなければ難しい気がする。
手元に全てのものが揃っていよいよと申請というところで、
なんだかどっと疲れてきて、
もうこれを申請するのには明日でいいかなあと後回し癖を発動しそうになったところで。
ベットに倒れ込んでぼーっとスマホを見ていたらwechatのメッセージが届いていた。
「広州の観光商店街に来てます!ここは20年近く来てなかったけど、あなたが来るからひと足先に下見に来ました!」
なんだかそれをみて泣きそうになった。
海の向こうに、私が来ることを待っててくれる人たちができたことは中国語を勉強してきて私が得た最高の宝物である。
いろんな人たちが、好き勝手ながらも話を聞かないながらも、それでもそれでも本当に私のためにすごく力を貸してくれている。
声が大きくて。
話を聞かなくて。
デリカシーがなくて。
でも変なところで繊細で。
泣きたいくらいに情に熱くて、おせっかいで、
果てし無く無邪気。
そんな中国の人たちが私は大好きです。
そんな人たちが14億人めちゃくちゃながらも逞しく暮らしてるのが中国という国なのです。
ここまで助けてもらっといて
「やっぱりビザ取れませんでしたー!」とは言えたもんじゃないからこそ、
ベットから立ち上がってパソコンを開いてさあ、まずはビザセンターの予約!
と言うところで今日もすでに5000文字を超えてしまってるので今日はここまで。
中国に行くまで今日でピッタリあと100日。
楽しく愉快な旅行にしよう。
これからが、本番なんだからね!
それでは、みなさんまた明日。
ざいじぇーん!