紋浪ちゃんの覚え書き

気になることとか拙い和訳とか

鍋やろーぜ

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こんばんは。

 

突然だが私はこの写真が大好きだ。

落研の引退直後に全員がわざわざ着物を着て撮った写真。

みんなが幸福にあふれた顔をして写ってるから好き。

 

そんな引退から早2ヶ月たって3ヶ月が経とうとしてた数日前同期からラインが来た。

 

みんなで鍋やろうぜ」 

 

そのラインが来た瞬間私は不覚にも泣きそうになってしまった。

 

別に特別に揉めたわけではない。

普通の大学のサークル活動のように私達の落研も引退前はみんな就活や試験で疲れ果てて結構な数の揉め事を引き起こした。

 そして、引退が終わってやりきったねー!ってこの写真を撮ったのだ。

 

それからは縁が切れたように会うことはなかった。

まだ私達が大学一回生や二回生だった頃よくみんなの家に集まって鍋をやったりたこ焼きを作ったり目的もなく集まって飲みながら延々映画を見たりした。

 

 でも三回生になって私は中国に行くことを決めて勉強が忙しくなったし、公務員講座を取った同期もいたし、落語家になることを決意してサークルに命をかける同期もいた。

 それぞれが別方向を見ていて、大事な仲間を失ったこともあった。

 

みんな引退する頃には疲れ果てて、やっとの事で駆け抜けて写真の中にその時の笑顔を閉じ込めて一生の思い出にしようと思った。

もう一回生や二回生の頃みたいに集まって楽しく過ごせることなんてないと思ってた。

 

 それなのに、

 

「鍋やろーぜ

 

引退の時も泣かなかったのに泣いてしまった。

 

 同期の家に行ったら、落研で過ごした夢のような時間が帰って来たみたいに。

 とりとめのないこと話しながら買い物に行って、仕事するやつしないやつ。よく食べるやつ食べないやつ。よく喋るやつ喋らないやつ。

ボケるやつ突っ込むやつ。

 

みんなよく笑って、

私はこれまでどうしてたの?とかこれからどうするの?とか聞きたいことがたくさんあったけど、あんまりにみんなが元気そうで楽しそうだからもうどうでも良くなって笑ってしまった。

 

 最後に午前3時の道路で一枚写真を撮った。

その写真は引退の時の笑顔をそのままみんな笑ってて、その写真を見た時ああ最後までやってよかったと思った。

 

 何回も何回もやめようと思ったけど、

その一回一回引き止めてくれた全ての人と、そんな私と今でも同期でいてくれる同期に本当に感謝した。

 

 何枚も何枚も撮った写真をここには載せないでおこうと思う。

 この笑顔は卒業公演までは私達同期5人だけのものにしたい。

 

神さま、私の愉快な同期4人が本当に幸せになれますように。

就活がうまくいきますように、試験に受かりますように、弟子入りできますように、卒業出来ますように….

 

本当にいい人たちです。

人を陥れようとかそんな発想がまるでない本物のいい人たちです。

 

そんな同期と少し長めのさよならをして、私は他の同期と同じように自分の前にもどっしり伸びている真っ暗な自分の道を明日からも前方少ししか照らせないライト片手に進んでいくしかない現実にしっかり向き合って行こうと思った。

 

5人揃って引退したんだから、5人揃って幸せになろう。

 

そして12月の卒業公演でも笑顔で楽しい写真を撮ろうな。