紋浪ちゃんの覚え書き

気になることとか拙い和訳とか

波乱の1週間のご褒美は?

 

にーはお。

私です。

ご機嫌絶頂の紋浪です。

 

いやー、先週は激動だった。

 

まず先週の土日に上海キャリアフォーラムに参加してきて疲れ果てた。

 

せっかく上海に行ったし夜景でも見ようと思って歩き出したら雨が降った。

で、なんてついてないんだ自分は!

といつものやさぐれモードになりかけたけど、雨のおかげでこんな素敵な光景を見ることができた。

 

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雨で地面が濡れたおかげで建物が映ってるのである。

で、ご機嫌になって次の日帰ろうとしてたら、

高鉄の時間を間違えて乗り遅れてしまった。

 

しょうがないから泣きながら窓口まで行ってみたら、無料で交換してくれた。

てなわけでお金を無駄にせずに済んで、またご機嫌になった。

 

7時間ほど時間ができたので何をしようかと考えた。

とりあえず、大きな荷物を荷物預かりのおばさんに渡してお金払って身軽になって出発。

 

仲良くしてくれた日本語科の学生が、先週限りで大学を去ることになっていたので、

せっかく時間も空いたし簡単なプレゼントを買いに行くことにした。

 

私は人に贈り物を選ぶのがとにかく苦手だ。

だいたい部活とかで何か贈り物を見繕う時は人に丸投げするタイプだ。

 

が、今回はなんとかしなければならない。

 

そしてさらに悪いことに私は女の子に贈り物を選んだ経験がほぼ皆無に等しい。

 

サークルの仲間は全部男だったからね!

奴らは要求がはっきりしてて、「お前俺に誕生日考えてんならこれくれよ。欲しーんだわ」ってことをあっさりいってくれるから楽だった。 

 

きょうちゃんは、化粧品会社での就職を目指してるから化粧品でも…ときったねージャージ姿で上海の高級デパートのシャネルの店に行って店員にきょうちゃんの写真を見せて、

「彼女に合う色の口紅を見繕ってくれ」

と言ったところ死ぬほど場違いないでたちの私に店員さんは親切に応対してくれた。

 

さすが世界のシャネル!本物や!

 

と感動したけど、本当にこれでいいのかな?

 

と考えた。

 

私は女の子にシャネルの口紅を送る自分が好きなだけできょうちゃんには、もっといいものがあるのでは?

 

と考えた。

 

親切にしてくれた店員さんに丁寧にお礼を言って、上海で1番大きな繁華街へ。

 

そこで見つけたのは韓国の化粧品ブランドだった。

手頃な値段で可愛いものがたくさんあるし、とお店に入って店員さんとああでもない、こうでもないと言いながらプレゼントを選んだ。

 

「自分は留学生でお世話になった中国人の友達に贈り物をしたいんだ」

と言ったところ店員さんは俄然乗り気で協力してくれた。

 

きょうちゃんが以前アザラシのキャラクターをしきりにかわいいかわいいと言っていたのを思い出して、アザラシのパッケージのハンドクリームを見つけて迷わず買い物かごにぶち込んだ。

他にも色々選んで買って。

 

店員さんにラッピングを頼んで、綺麗にラッピングされたプレゼントを片手に雨の上海を駆け抜けた。

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いーやー!私超かっこいいじゃん。

女の子のプレゼント片手に傘さして走ってる。

かっこいいよ!

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で、すったもんだあって棗庄に帰ってきたら、待っていたのはボスとの延長戦。

 

 

それと並行していろんなことがあった。

 

まず、なすくんのこと。

 

以前から何度注意しても授業中イヤホンをして全く参加せず別のことをしているから、

「てめえいいかげんにしやがれ!」

と、とうとう怒りが爆発した私は、なすくんから教科書とスマホを取り上げて、

 

「おいこら、てめーに本当に実力があんだったら、今から私が渡す問題を解け。」

 

とn4の問題を叩きつけた。

 

もともとなぜなすくんが授業に参加しないのかというと、自分の日本語はすでにn2(上から二番目の級)だから、みんなの水準(n4)の授業には参加したくないんだよ。

 

と、私に向かって言い放ったので私は諦めて好きなようにさせていた。

 

しかし、ボスがこれを知ってちゃんと統制しろと言ってきたので、ちゃんと授業に参加するようにいったところ、

 

「先生の話の中に何も学ぶところはない」

 

ということを言われたので、私は先のブチギレモードに入り、強制的に彼の面子をぶっ潰すことにした。

 

もしもなすくんがn2水準なら私だってここまで怒ったり腹を立てたりしない。

でも、彼はいつも初歩中の初歩も出来てないのに自分を過大評価して全く私のいうことを聞かず、少しでも注意すると「先生がいじめる」といってママに泣きつく。

 

で、n4を渡してとかせたところ結果は惨憺たるものだった。

 

ま、まさかここまで酷いとは…。

文法と読解問題の三分の一も出来ていない。

 

これくらいの問題なら日本語を勉強し始めて3ヶ月の王ちゃんや劉くんでも7割は取るであろう。

 

なすくんはすでに別の先生から日本語を一年習ったのちに私のところに来た。

前の先生は自分を褒めて素晴らしいといってくれていた!でもそんな自分でもさすがに「n2」はねえ…難しい。

 

と得意げに言うなすくんに私は地獄のような顔をして、

「ちがう、それはn4の問題よ。あなたはn2がどうこう言う問題じゃないのよ。」

 

だから、今みんなでやってるn4レベルの授業に参加しなさい…と続けたかったのに、

 

「先生、僕を傷つけたくてこんなことしてる?どうして僕をいじめるの?先生が事前に告知してくれればこんな問題満点取れるもん!」

 

と癇癪を起こす始末。

 

涙ぐんでアイシャドウが流れ落ちてる。

 

「怒鳴るのはやめなさい。私の話を聞くの。泣いたら化粧が落ちるわよ?」

 

そう、なすくんは化粧をしている。

それをかたくなにみとめないけれど。

 

つぎの日なすくんは授業にやってきたけれど、

授業中にかんたんな問題を選んで当てても、全然できない。

 

あとで同居人と王ちゃんが、なすくんは私に当てられたくないから授業中いつもイヤホンをつけていた。

 

と聞いた。

 

しかし、イヤホンをつけられない今私の質問から逃れることはできない。

 

私は別に質問に間違えてもできなくても怒りはしない。

 

間違えればどこが間違ってるのか一緒に考えて教科書も一緒に読む。

 

しかし、なすくんは自分ができないという現実が受け入れられなかったようだ。

 

だって彼の世界では、彼はすでにn2に合格してるんだから。

 

次の日なすくんは私に自分の部屋の鍵を返して学校を去った。

 

落ち込む私に同居人や他の学生は、

「先生は悪くないよ。何言われても私らが弁護するんだからね。」

と慰めてくれた。

 

そうこうしてるそばから同居人のスマホにボスから電話。

 

また隣の韓国人がうるさいと文句をつけてきてるらしい。

 

もう連日のトラブルでフラストレーションが溜まりまくった同居人と私は韓国人と直接談判に出ることにした。

 

 

ドアを殴りつけるようにノックする同居人をはらはらしながら見つめる私。

 

出てきたのは夫の方だった。

後ろに妻が見え隠れしてた。

 

おい、お前も出てこい!

 

と言いたい私と同居人。

 

「すみません、私たち隣人のものですが。」

 

同居人が話を切り出すと、夫の方はちゃんと聞き取り、

 

「ああ、しってるよ」

 

と言った。

 

「私たちがうるさいですか?」

 

と同居人がゆっくり聞くと、夫が、そして奥にいる妻の顔がこわばった。

 

聞き取ったな!

 

と私は思ったのに、あろうことか。

 

「听不懂!(わかりません!)」

 

と言いながら夫は勢いよく扉を閉めた。

 

嘘をつけ嘘を!

 

だいたい私ら新聞や宗教の勧誘じゃないんだぞ!なんだその閉め方は!

 

明らかにわざと逃げた態度に対し、

 

「あたいらの国に住みながらあたいらの国の言葉話さんとかマジであたいらに対するリスペクト足りてねーんじゃね??」

 

とキレまくる同居人に、

 

「まー、いい方法学んだね。今度から私らも何言われてもわかりませんーって切り抜けよーぜ!」

 

と茶々を入れたら同居人に睨まれた。

 

怖かった…。

 

そう、同居人は決して私に「わかりません」を許してはくれない。

いつも分かるまで説明して、私に意見を求めるのだ。ゆえに私は外国人と言う理由で同居人から逃げ果せたことはない。

 

同居人の言うことはもっともで、その国の言葉を少しでも勉強することは、その国の文化に尊敬を持って歩み寄っていると言う意思表示でもある。

だから、10年近く中国に住んでるくせに全く中国語ができないお隣の人たちを私は絶対尊敬しないからな!絶対だ!

 

 

で、そのあとボスと何回か戦争をして、のりこさんたちの夫婦喧嘩にどっぷり浸かり、疲れ果てて消耗しきって金曜日。

 

とうとう私はぶっ壊れたように部屋で泣き崩れてしまった。

 

原因は、別にこれといったものはない。

精神的に疲れたのと、ボスのことと、将来への不安と、鏡見たら信じられないほど自分がブスだったからである。

 

日本にいた頃は、「うちブスだよねー」「ブスじゃないよー」ってやりとりを死ぬほど馬鹿にしてたけどね。

 

今なら分かる。

 

私も「ブスじゃないよー」って言われたいもん!女同期の傷の舐め合いのなんの生産性もないあれやりたいもん。

 

しかしここは中国。

みな私に慰めてもらおうとはするものの、優しさをこうものの、優しさを返したり慰めようとする奴はいない。

 

なんだそれは!

と、情けなくなってボロボロの私に追い打ちをかけるように鼻毛くんが自伝をプレゼント

 

 

こんな時になんてもの送りつけてくるんだ!焼き芋の燃料にしてやる!

 

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泣いてる私に、同居人は

「そんなに泣いたら塩がなくなるぞ」

と言ってきたので私は泣きながらゆで卵を作りたっぷり塩をかけて三つ食べた。

 

そして馬鹿みたいに濃いお茶を入れて一気に飲み干した。

 

塩分と水分を補給しきった私はまたわんわん泣いた。

 

で泣き疲れて寝た。

腹一杯食べて泣いて疲れて寝る。

さながら赤ちゃんである。

げんこつ山のたぬきさんと変わらん。

 

久しぶりになんの予定も入っていなかった土曜日はゆっくり寝て新喜劇など見た。

 

土曜日は小暮さんときょうかれいがお別れのためにみんなでご飯を食べに行くから来ないか?とのりこさんに誘われた私だが、

 

私の推しメン(アイドル)は、来ないと言うことだったので断って再びベッドに入ってこんこんと眠った。 

 

まあそれだけではなくて、

良くも悪くもおしゃべりが多くてうるさい私がいるとゆっくりお別れできないだろうなあ、とも思ったんだけどね。

 

同居人は昨日から泣いてて風呂も入れてねーんだからシャワーを浴びろ、と言っているが私は寝たかったからこんこんと眠った。

 

そしてスマホの音で目を覚ましたらのりこさんからの電話で、出たらアイドルの声がしたから腰を抜かす私。

 

アイドル来てるなら話かわってくるわ。

 

と、きったないジャージの上からコートを羽織って出かけようとする私のコートのフードをひっつかんで引きずり倒す同居人。

 

「まず風呂に入れや。話はそっからだ」

 

怖かったので風呂に入り、またきったないジャージを着ようとすると、

 

 

「服。」

 

と一言言われて私はしぶしぶ、お気に入りジャージを洗濯機に放り込んだ。

 

で、同居人に言われた服を着て化粧をして出かけることになった。

 

同居人はのりこさんに洗脳されてるので、私がデートに行くと思っているようだったけど、私がその日やろうとしてたことはどちらかといえば野球部の先輩が帰ってるの見たいから校門で待ち伏せしに行くのとあまり変わらんから同居人に申し訳ない気分でいっぱいだった。

 

「だからー、変な意味じゃなくてさ。じょくんもきょうちゃんものりこさんもさとーさんも小暮さんもいるんだってばー」

 

と言うものの全く話を聞かない同居人。

早く行きたくて急ぐ私が準備が終わって外に出ると、

 

あろうことかボスからの電話。

 

なんなの、今日は最終回なの?

 

とあまりの内容の盛りだくさんっぷりにやけくそになる私。

 

「いまどこにいますか?」

 

「中央広場に向かうの。でも…」

 

「でも?」

 

「あ、アイドルに会いに行くんです!先生じゃなくて、明星!」

 

と、トンチンカンなことを言って電話を切った。

 

そのままみんながいる場所に行ったら、怒涛の一週間が嘘のようにゆったりした気持ちになって、嬉しくなって幸せな気持ちになった。

 

 で、楽しい楽しいご飯の時間を過ごして、程よくお酒も飲んでじょくんのジャージも破いて楽しくなった私は、ボスとの最終決着をつけるためにボスのホテルに行こうとしたが、周りの人に止められてしまった。

 

今日しか時間はない。

 

と、ボスに電話で言われてロビーでサヨナラくらいと思ったけど、今考えても危なすぎる。

 

あっちに綺麗にサヨナラする気がないなら。あっちがそう言う気持ちを抱いたならもう何しても無理だ。

 

と、同居人やほかの友人たちに何度も言れたのだけど、私も相当諦めが悪かったみたいで。

 

タクシーでみんなで学院に帰ったあとしばし校門に立ち尽くし戻るべきかどうか考えた。

 

結局、私は思いとどまり酔い覚ましに水を買ってそれを飲みながら散歩して寮に帰り着いた。

 

で、その日は幸せな気持ちで。

久しぶりに穏やかな気持ちで眠りについた。

 

朝起きたらボスからの着信がいくつも入っていたけど、もう気にすることなく爽やかに起床。

 

そして、今日の夜ボスは北京に戻った。

 

おお!私すごい!

ボスから完璧に逃げ切ったぞ。

やればできんじゃん私。

 

サヨナラできなかったけど、それは私のせいじゃないんだ。

そう、しょうがないことだったんだ!

 

達成感にまみれテンションマックス。

そして何より安心して地面にへたり込んだ私。

 

なすくんが復讐でシャレにならないことを仕掛けてることを同居人は心配してるけど。

 

いいの。

今日はいい。

本当に先週はよく頑張ったぞ!

お疲れ私。

 

今週も頑張ろう。

 

 

てなわけでかつてない大長編はこの辺でおしまい。

 

またみてね!